TAJIHM の 兵庫の山めぐり <岡山県の山 
 
石仏山    せきぶつやま 283.1m 和気町(岡山県)
 
城山      しろやま 236m
 
1/2.5万地図 : 和気
 
【2020年2月】 2020-19(TAJI&HM)
 
   《石仏山》 南向かいの尾根より  2020 / 2

 冬の季節になると気候の穏やかな岡山県南部の山を登りたくなるが、2020年も2月に入った最初の日に和気町の石仏山に向かった。この石仏山は最近出版された「駅から登る岡山の山100座」に載っており、それを見ると吉永駅を起点に北側からのコースが紹介されていた。そのコースで登ろうかと思ったが、南側の稲坪池から登る方が面白いではと思ってネットで調べてみると、稲坪池を中心にして周回で歩かれていることが分かった。その周回歩きが冬のハイキングに相応しく思えて、この日は稲坪池を起点に右回りで周回コースを歩くことにした。稲坪池へのアクセスは易しく、山陽自動車道を和気ICで降りると、5分と走らず稲坪池に着いた。稲坪池は西岸側が土手になっており、そこの路肩が広くなっている所に車を止めた。この日の空は快晴で、上空に雲は見なかった。始めに稲坪池の北岸側を通る車道を歩いて行くが、すぐに害獣避けゲートを通ることになった。ほぼ平坦な道を東へと進み、池から400mほど離れたとき、左手に巡視路が分かれた。地図でも破線で示されており、迷わずその巡視路に入った。その小径はやや急坂な上に荒削りの感があり、意外と歩き難かった。そのため足下の小石を気にしながら登った。登るほどに背後に展望が広がって、足下に稲坪池を、近くに南向かいの尾根が眺められた。巡視路に入って15分ほど登ったとき現れたのが南津山線18番鉄塔だった。そこは少し展望があって、遠くは熊山まで望めた。その先も山道は続いており、登るうちに尾根は緩んできた。260mピークまで来ると、そこはピークを巻くようにして歩いたが、いつしか主尾根に合流していた。そして左手から別の登山道が合流した。それは北側からのコースで、近くの向山を経由しての登山道だった。その辺りは緩やかな尾根で、何となくと言った感じで石仏山の山頂に着いた。そこに三等三角点(点名・稲壷)を見るも、三角点の周囲はすっかり雑木林で、展望の欠片も無かった。そのため休憩はとらず尾根歩きを続けることにした。石仏山のピークを越しても小径は続いており、目印テープも点々と付いていた。すぐに南に向かうようになり、緩やかに下って行く。少々地形が複雑になる所があったが、目印テープがあり標識もあったので問題は無かった。43番鉄塔のそばを通り山陽自動車道の稲坪トンネルの上を通ると250mピークへと上り坂になった。その250mピークに着くとコースは二手に分かれた。直進して南に向かえば観音寺山に至り、西に向かえば城山だった。城山コースに入ると、次の目標は272mピークだった。その登りにかかるとシダが増えてきた。どうやら石仏山から見て一つ南の尾根は少々ヤブ尾根のようだった。ヤブと言っても道ははっきりしており、目印テープも多く付いていた。272mピークに着くと、そこも石仏山と同様に雑木に囲まれていたが、探ればちらりとながら石仏山が望めた。その272mピークで昼休憩としたが、快晴だった空はいつしか雲が増えており、空の半分以上まで広がっていた。特に太陽の辺りに雲が多いため、寒々とした中での昼休憩だった。また風の冷たさも身に凍みた。30分ほど休むと尾根歩きを続けた。272mピークから先は緩やかな尾根だったが、シダヤブが何度か現れた。その尾根歩きの途中で南に展望が現れると、そこに観音寺山の尾根を見た。また南津山線16番鉄塔が現れたとき、そこからは石仏山がはっきり見えていた。そのマイナーな尾根は進むほどにシダヤブがきつくなり、もうヤブ尾根と言っても良いまでになってきた。そのヤブ尾根歩きを続けていると、前方に丸みを帯びたピークが見えてきた。それが城山だった。城山の標高は236mとあって概ね下り坂で近づくことになり、そして直前で急坂登りとなった。そこを登り切ってピークに着くと、そこも展望は無かった。平凡なピークかと思っていると、右手の方もほぼ同じ高さであることに気付き、そちらへと移動すると岩場が現れた。そこがこの日一番の展望地だった。西から北、北東へと遮るものの無い展望が広がっていた。但し足下は切り立っていたので少々危なさはあった。冷たい風を我慢しながらもひととき展望を楽しんだ。上空の雲は更に増えたようだった。その城山からの下山は目印テープを追って西へと下った。テープがあるとは言いながらも急斜面の下りで、足下に注意しながら慎重に下った。その下っているときに南にみえたのが中山サーキット場だった。衣笠山との鞍部に下り着くと自然と北に向かうようになり、枯れ沢に沿って歩いた。その辺りもヤブ道と言ってもよさそうだった。山陽自動車道のそばまで来ると車道が現れたが、そちらにはすぐに向かわず、近くに見えた大きな用水路トンネルに興味を持って入ってみた。水が無かったのでそこからも北に出られると思っていたところ、出口近くで水に阻まれてしまった。そこで引き返して車道に入った。車道は山陽自動車道の側道となるのだが、すぐに高架が現れてすんなりと自動車道の北側に出ることが出来た。そこは稲坪池にごく近い位置で、駐車地点までは6分の距離だった。上空を見るとまた青空が増えようとしていた。
(2020/2記)
<登山日> 2020年2月1日 9:56稲坪池のそばよりスタート/10:08巡視路に入る/10:23〜31[18番]鉄塔/10:50石仏山/11:10[43番]鉄塔/11:31城山コース分岐点/11:43〜12:17[272m]ピーク/12:35〜39[16番]鉄塔/13:16〜34城山/13:59〜14:07用水路トンネル/14:17エンド。
(天気) 雲をほとんど見ない快晴の下でスタートした。石仏山の山頂の気温は5℃だった。次第に雲が増えて北風が強くなってきた。風は冷たかった。272mピークに着く頃には、空の半分まで雲が広がっていた。視界は良かった。
<< Photo Album 2020/02/01 >>

稲坪池の土手に車
を止めた

土手に立って西の
方向を眺めた
池の北岸側へと向かった 害獣除けゲートを通ることになった 北岸の舗装路を歩いて行く
池の南側は山陽自動車道が走っていた 池を離れて更に東へと歩いた 前方にこれから登る送電塔が建つ尾根が見えてきた
左手に巡視路の入口が現れた その巡視路を登って行く 石ころが多く、ちょっと歩き難い道だった
シダ帯の中を巡視路ははっきりと続いた 登るうちに後方に稲坪池が見えるようになった シダが増えてきたが、ヤブコギでも無かった
尾根上に現れたのは南津山線18番鉄塔だった 鉄塔からは少し展望があって南西から西の風景が眺められた

熊山の巨大電波塔
がちらりと見えて
いた

大盛山の左手には
電波塔群が見えて
いた
尾根歩きを続ける 前方に石仏山が見えてきた はっきりとした道が続いていた
落ち葉が地表を覆っていた 尾根筋がはっきりしている所を歩く 赤テープを追って歩いた
向山を通る北側からのコースが合流した 緩やかな道となって石仏山に近づいた 石仏山の山頂が間近になった

石仏山の山頂に着
いた

山頂の三等三角点
(点名・稲壷)を
見る
周囲は樹林に囲まれて展望は皆無だった 石仏山の山名標識を見た すぐに山頂を離れて東へと向かった
赤テープを追ううちに南へと向かうようになった 鞍部へと向かうが、ロープの張られている所があった 真っ直ぐ向かえば観音寺山に向かうようだった
前方に観音寺山の尾根を見る 赤テープに従って尾根を歩いて行く 上り坂に入った
尾根に建つ送電塔はJR西日本の43番鉄塔だった 山陽道の稲坪トンネルの上を通るとき高速道を眺めた その辺りは緩やかな尾根歩きだった
右手に見えたのは次に向かう272mピークだった 次第に上り坂となった 260mピークが近づくと、やや急坂となった
260mピークからは城山へと西に向かうことになった 始めは易しく歩けていたが 272mピークが近づくと、シダヤブとなった

シダヤブを抜けて
272mピークに
着いた 樹林に囲
まれたピークだっ


272mピークか
ら、木々の隙間を
通して石仏山を見

272mピークでの休憩を終えて尾根歩きの続きに入った またシダヤブが現れた 易しく歩ける所もあった

(←)
南に展望が現れる
ときがあった

 (→)
  次の250mピー
  クを前方に見る
尾根の途中で南津山線16番鉄塔に出会った 鉄塔の位置からは石仏山が眺められた ヤブっぽい尾根を歩いて行く
250mピークへと登って行く 振り返って16番鉄塔を見る 250mピークは雑木ヤブだった
またシダをかき分けて進んだ ヤブを抜けると易しい尾根となった またまたシダが増えてきた
前方に見えてきたのは城山だった 木々の隙間から和気町の中心部を見る シダヤブの中を歩いて城山に近づいた
南に展望が現れて、また観音寺山の尾根が眺められた シダヤブのまま城山の山頂が間近になった

(←)
城山の山頂に着
いた 展望は無
いと思えたが

 (→)
  少し南側もほぼ
  同じ高さがあり
  そこは好展望地
  だった

(←)
展望地に立って
和気の市街地の
方向を眺めた

 (→)
  足下は稲坪池だ
  った

北東に石仏山を見


石仏山を少し大き
く見る

最初に歩いた尾根に陽射しが当たった 城山の山頂を離れると、西斜面を下った 上空はすっかり黒い雲が広がっていた

赤テープを追って
下って行く 木々
が途切れたとき前
方に衣笠山を見た

登山コースと言え
どもヤブっぽく、
傾斜もきつかった
左手に現れたのは中山サーキット場だった 前方の衣笠山が見上げるようになった 登山道はヤブっぽいまま鞍部へと近づいた
鞍部に下りて来ると、沢筋を北へと歩いた 赤テープが続くが、谷筋はヤブっぽさがあった 山陽道のそばまで歩いてきた
近くに用水路トンネルを見たので入ってみることにした 幾何学的な空間だった 出口が近づいて水に阻まれた 仕方なく引き返した
山陽道に近づいて側道に出た すぐに高架を抜けた 山陽道の北側に出てきた
ゲートの先は稲坪池に通じる車道だった 車道に出ると稲坪池までは僅かな距離だった 午後の稲坪池を見る また青空が広がろうとしていた