遠見山は今は八頭町となったが、旧八東町の中心部を麓に抱えるとあって、地元の人には親しまれてきた山のようで、「遠見山」のパンフレットまで作られていた。そのパンフレットは遠見山馬酔木の会が制作したもので、開いてみると何と登山口が六ヶ所あることが分かった。前回に登ったのはそのうちの皆原登山口からのコースだったが、県道6号線から登れるコースも二つあるようだった。その二つのコースの登山口名は中島登山口と島登山口で、500mほどしか離れていないようだった。そこで二つのコースを組み合わせて周回で歩くのも面白いのではと思えたとき、再訪してみたくなった。
向かったのは2016年4月中旬のこと。朝から快晴の日で、爽やかな空気が快かった。八頭町に入ると、国道29号線を離れて県道6号線に入った。県道6号線は遠見山の山裾を通る道で、遠見山の南麓まで来たとき、そこに中島登山口の標識を見た。そばに2台分の駐車スペースがあり、他に車は無いとあってすんなりと駐車出来た。そこからのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。中島コースがメインなのか、登山道には目印テープが点々と付いており、合目の標識も付けられていた。また目立った樹木には樹木名の札も付けられていた。始めは植林地を登ることが多かったが、途中からは自然林の中を登るようになった。特に傾斜のきつい所は無く、あってもロープが張られて易しく登れるようになっていた。七合目に着くと、そこで島コースと合流して南に向かうことになったが、合流点の間近が見晴台だった。地図上の702mピークのことで、そこに着くと前遠見山の標識も見た。前回もそこに立って展望の素晴らしさを満喫したが、この日もまずまずの視界とあって展望を楽しめた。但し、先に山頂に立って、昼休憩を見晴台でとるつもりだったので、長居をせずに見晴台を離れた。その先はごく緩やかな道で、アセビが増えてきたようだった。山頂手前は少し急坂となり植林地になっていた。その植林地を抜けると登山口から100分での山頂到着となった。三等三角点(点名・本谷)が中央にある山頂は、少し木が伐られており、前回と比べるとすっきりと開けていた。展望も少しあって、北に扇ノ山が望めた。そこも一休みする所として良かったが、昼休憩は予定通り引き返して見晴台でとることにした。北東に氷ノ山、北に扇ノ山、北西は鳥取市街がうっすら見えていた。陽射しを受ける受ける見晴台は適度な暖かさがあり、空気は爽やかとあって申し分無かった。その見晴台からは島コースを下って下山とした。こちらは途中まで前回に歩いたコースだった。中島コースと比べると尾根は細く急坂が多かったが、ときおり露岩地が現れてそこからは展望が得られたので、中島コースとはまた違った趣があった。送電塔が見えてくると、コースが二手に分かれた。左に分かれたのが前回歩いた皆原コースで、右手がこれから向かう島コースだった。島コースの方はその辺りから巡視路となっており、いたって歩き易かった。二つの送電塔(八東大内線4番、3番)を過ぎ次の送電塔まで来ると、辺りは植林地となってなぜかコースが不明瞭になった。それでも辿ってきたコースと同じ方向に下って行くと、プラ階段を辿るようになり、無事に麓に下り着いた。そして県道6号線に出ると、東の方向へと歩いた。八東発電所の前を通り過ぎると、中島登山口まではごく僅かな距離だった。
(2016/4記) |