TAJIHM の 兵庫の山めぐり <鳥取県の山
 
篭山    かごやま 905.3m 智頭町・鳥取市
(鳥取県)
 
1/2.5万地図 : 智頭
 
【2016年4月】 No.2 2016-32(TAJI&HM)
 
    智頭町内より  2016 / 4

 智頭町は町内のハイキングに力を入れているようで、「ちづあるき」と名付けられた小冊子を作ってハイキングコースを紹介していた。その中で興味を持ったのが篭山だった。篭山には2002年に登っていたのだが、登山道が整備されていたとは言えず、山頂ではササのヤブコギもしたので、どうもヤブ山とのイメージを持ってしまった。その篭山にハイキングコースが整備されたとなると、改めて興味が湧いてきた。そこで2016年4月に入って、再訪すべく篭山に向かった。
 この日は晴れときどき曇りの予想だったので、天気を心配せず出かけた。ところが中国道を走っているときこそ青空が見えていたものの、鳥取道に入って北に向かうにつれて雲が増えてきた。おまけに高い山にはガスがかかっていた。鳥取道を智頭南インターで離れると、智頭町の中心部へと向かった。どんよりと曇っているだけでなく、篭山はガスで全く見えなかった。また天気の良くなる気配も無かった。それでもまずは登山口まで行くことにした。篭山には幾つか登山コースが出来ていたが、一番ポピュラーな中田コースを登る予定だったので、中田地区で篭山林道に入った。林道の入口には篭山ハイキングの案内図が立っていた。林道で中腹まで進むと、中田コースの登山口が現れた。時間は10時だった。辺りにはガスが漂っており、車から降りると、細かな霧粒を顔に受けた。曇り空だけならそのまま登り始めたのだが、霧雨では登る気になれず、車の中で暫し天気待ちをすることにした。その登山口にはワンセグの電波が届くようで、NHKの番組を見ながら天気の回復を待った。そして待つこと一時間。少し雲が薄れ出したように思えて、車の外に出た。相変わらず曇り空だったが霧は薄れており、雲の一部は少し薄明るくなっているように思えた。それを見て行動開始とした。登山道は幅広の道で暫く続き、傾斜が増すと狭くなって、ごく普通の山道の感じとなった。登るうちに登山道の周囲にササが見られるようになった。空は確実に薄くなっていたが、前方の尾根にはまだうっすらガスがかかっていた。登山道はつづら折れとなり、程なく樹林帯を抜け出ると道は二手に分かれた。そこは尾根に早く近づける左手の道にに入った。周囲はススキの広がる風景となり、上空には青空も見えていた。ススキは一帯の斜面を覆っており、そこに登山道はゆったりとしたつづら折れで続いていた。よく見ると道端ではワラビの新芽がちらほら顔を出していた。登るうちに陽射しを受けるようになった。また登るほどに南の展望が広がってきた。一際大きな山は那岐連山だったが、その山稜はまだ雲に包まれていた。南東の穂見山ははっきりと見えていた。稜線が近づくと急坂となって、一気に稜線に出ることになった。稜線に着くと、そこは山頂まで1.5kmの地点だった。後はひたすら緩やかな尾根歩きだったが、一気に冷たい風を受けるようになり、気温は4℃まで下がったので、見た目は優しくとも実際は少々厳しい尾根歩きだった。ただ展望の尾根歩きでもあるので、これは楽しいことだった。右手に新たに見えてきたのは足洗山で、背後には東山も見えていたが、そちらは雲を被っていた。前方は間近のピークが見えるだけで、まだ山頂は見えなかった。868mピークを過ぎて前方に反射板のピークを見るも、山頂はまだその先だった。次第に那岐連山の雲が消えてきたが、なぜかまだガスを纏っているように白かった。どうやら薄いガスのように見えるのは雪のようだった。前日の雨は山では雪になっていたようだった。篭山でも登山道の脇に少し雪が見られた。また一部の樹林は白くなっており、それは霧氷のようだった。その霧氷も陽射しを受けると、ぱらぱらと落ちてきた。反射板のピークを過ぎると、そこから13分で篭山山頂に到着となった。主稜線に出てからは50分だった。篭山の山頂もまずまずの展望があって、那岐連山が望めた。但し山頂の気温は4℃と、桜が散った後とは思えぬ低さだった。山頂は風も強く、体感温度はそれ以下だった。それでも陽射しを受けたときは、あまり寒さは気にならなかった。山頂で昼休憩を済ませると、下山に向かった。まずは往路を引き返した。少し戻った所より南の林道方向へと登山道が分かれた。当初はその登山道を下って周回登山にする予定だったのだが、展望の尾根歩きを再び楽しみたく、そのままずっと尾根を歩いて往路を戻ることにした。まだ雲は多いものの快晴と呼んでもよさそうな空になっており、陽射しを浴びながら展望の尾根歩きを楽しんだ。そして尾根を離れてススキの広がる斜面へと入り、登山口へと戻って行った。
(2016/5記)(2020/7改訂)
<登山日> 2016年4月11日 10:58中田コース登山口スタート/11:58尾根に出る/12:36反射版/12:49〜13:12山頂/13:55尾根を離れる/14:35エンド。
(天気) スタート時の空は曇り空で、山稜にはガスがかかっていた。登るほどに天気は回復して、ガスは消えてきた。青空が現れると陽射しも受けるようになった。気温は低く、山頂は4℃だった。但し陽射しが現れると8℃まで上がった。北風が強く、けっこう冷たかった。視界は良かった。下山を始める頃には、ほぼ改正の空になっていた。登山口に戻って来ると、気温は12℃まで上がっていた。
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篭山林道に入ったとき、道そばで咲くシャクナ
ゲを見た
登山口に着いたもののガスが漂っており、霧粒も
受けた 車の中で天気の回復を待つことにした
登山口に立つ案内板を見る 幾つかコースが描かれ
ていたが、この日のコースは中田コースだった

 一時間ほど待って雲
 が少し薄くなったの
 で行動開始とした


    登山道の道幅は広
    かった
周囲にササが増えてきた タムシバが咲いていた 登山道の傾斜が増してきた

 登山道はつづら折
 れとなって樹林の
 中を続いた

   ずっと曇り空の下で
   薄暗さのある中を登
   った
真っ直ぐな道となって樹林を抜け出した 前方に尾根が見えてきたが、まだガスがかかっ
ていた
登るうちに尾根のガスは消えてきた
那岐山が見えてくるも、雲に包まれていた 上空に青空が現れるようになった ススキの広がる斜面に陽が当たり出した
南東に見えていたのは穂見山だった 那岐山の雲が徐々に少なくなってきた
登山道のそばにワラビの新芽を見た 尾根を目指して急斜面を登ることになった すぐに尾根が近づいた
尾根に着くと、一気に冷たい風を受けた 山頂までまだ1.5kmあった 周囲はササやススキが広がっており高木は無かった
風は冷たかったが高原散策の雰囲気は悪くなかった 後ろを振り返ると、高峰には雲がかかっていた
緩やかな尾根道を登って行く 上空の雲は少しずつ減ってきた 868mピークに向かって登った
ショウジョウバカマを見かけた 868mピークが目前となった 868mピークに着くと、木立に霧氷が見られた

 868mピークを
 越すと山頂が見え
 てきた

 山頂手前の反射板
 が建つピークを見
 ると、その北面は
 霧氷を付けた樹林
 が広がっていた
次は反射板ピークだった 花を付けたアセビを見かけた 前夜に降ったものか、少し雪が見られた
反射板のピークが目前になった 反射板ピークに着いた 反射板ピークから山頂までは400mの距離だった

 樹林があって一度
 展望が塞がれた

 すぐに樹林が終わ
 ると、後は山頂ま
 で笹原の中に登山
 道が続いた
那岐山にかかっていた雲はほぼ消えようとしていた 白く見えるのは雪のようだった 山頂が間近になった

 篭山の山頂に着い
 た 山頂は開けて
 いるため、風が一
 段と強かった

 山頂の三等三角点
 (点名・篭山)
 を見る

 他のピークも展望は
 良かったが、山頂は
 一段と展望が良かっ
 た 歩いてきた東の
 方向を望む

 上の写真に写る東山
 から大倉山にかけて
 を大きく見る
洗足山の方向を見る 東山の辺りも雪で白くなっていた 後山の尾根を大きく見る
扇ノ山の方向を見る この山頂からも那岐連山が望めた
那岐連山を大きく見る 山頂でも北西側の木々が霧氷を付けていた
陽射しを受けて、霧氷はぱらぱらと落ちていた 右上の写真に写る高峰を大きく見る
山頂で一休みを終えると、往路を引き返した 上空はほぼ快晴になっていた 反射板ピークに近づいた

 反射板ピークも好展
 望のピークだった

 快晴となった空の下
 で展望を楽しんだ
下山を続ける 当初は右に折れて急勾配コースに入る予定だっ
たが、尾根歩きを続けたく真っ直ぐ進んだ
陽射しの下を歩くとあって、風の冷たさはあま
り気にならなかった
すっかり周囲の山並みも明るかった 緩やかな尾根歩きが続く 三角山を大きく見る
常に展望の良い尾根歩きだった 尾根歩きを40分ほど続けて、尾根を離れることになった
明るいカヤトの原だった 那岐山を見ると、そちらもすっかり明るかった 樹林帯に入ると、新緑を愛でながら歩いた
淡い緑の若葉を見る 朝と違って青空の下でタムシバを眺めた 登山口に戻ってきた