TAJIHM の 兵庫の山めぐり <岡山県の山
 
袴ヶ仙    はかまがせん 930.4m 美作市(岡山県)
 
1/2.5万地図 : 古町
 
【2013年4月】 No.2 2013-35(TAJI&HM)
 
    点名・熊木の尾根より  2013 / 4

 袴ヶ仙を思い浮かべると、山頂からの展望のことよりも、強い陽射しを受けながら青々としたクマザサの中を登った印象が強い。その袴ヶ仙の2度目の登山を考えていたとき、南東麓側の宮ノ上集落より登山道の整備されたことを知った。また北にある点名・熊木の尾根までへと縦走も出来そうで、そうなると周回で歩けることにもなるので、このルートが気に入って実行することにした。向かったのは2013年4月の第二土曜日で、朝から快晴の空だった。移動時間を少なくしようと、往路は高速道を使った。中国道を山崎ICから入って鳥取自動車道へと入ると、すぐの大原ICで下りた。目的地の宮ノ上集落までは林道粟倉木屋原線を走ったのだが、基幹林道とあって十分な道幅があり、楽々と走って行けた。そして塩川橋を過ぎたとき、大きな登山口標識が現れた。そのそばには案内図があり、それを見るとずっと先に登山口駐車場があるようだった。ただこちらとしては周回で歩くことを考えていたので、幹線そばの広い路肩部に駐車して、そこから歩き始めた。登山口標識の位置から宮ノ上集落内への細い道に入ると、緩やかな上り坂となった。少し歩くとまた登山口標識が現れて、左手の林道へと入った。植林に囲まれた薄暗い林道はダート道で、いくぶん荒れているようだった。林道は真っ直ぐに袴ヶ仙の方向へと向かっていたが、また標識が現れて左手に分かれた支林道に入ることになった。その林道に入って高度を稼いでいく。登るほどに道そばにミツマタが目に付くようになった。どのミツマタも黄色い花を付けており、今が花の盛りだった。ミツマタはどんどん増えて、道ばたを飾るようになった。支林道に入って20分ほどで林道は終点となった。そばが少し広くなっており、その広い所が登山口駐車場となっていたが、ここまでの林道上には何カ所かで倒木が道を塞いでいたので、その状況で駐車場まで車を進めるのは難しそうだった。林道から先は谷筋を小径が続いていた。周囲は植林なのだが、樹間にミツマタが群落を作っており、それが花盛りとあって壮観だった。そのミツマタ群落が一段落すると、大きな岩が現れた。岩にはオオカミ岩の名が付いていた。登山道は細々とした道で、ときに踏み跡程度になって分かり難い所も現れたが、目印は確実に付いており、外れる心配は無かった。途中から巻き道のようになって西の方向へと登り、尾根に出た所で出会ったのが烏帽子岩だった。その名の通りに尖った姿をしており、そのそばで休憩とした。そこからは南の方向が少し開けていたが、この日はうっすらとした視界になっており、またそちらは低山が広がっているだけとあって、眺めたく風景でも無かった。ここまで来て気になることがあった。それはクマザサが枯れていることだった。葉が無くなって軸だけの姿や、葉があってもすっかり茶枯れていた。手で軸を曲げると、簡単にポキポキと折れた。いずれ数年で痕跡も無くなるのではと思えた。ここまで来れば後は尾根を北へと辿るだけだった。その尾根でごく僅かだったが、雪を見た。前日にでも降ったものと思われるが、この日だけで溶けて無くなりそうだった。緩やかな尾根を辿って山頂に出た。14年ぶりの山頂だったが、一帯の木は少し伐られたようで、明るい山頂になっていた。また展望も良くなっており、東に後山、北に大滝の山、そして西には那岐山が大きな姿を間近に見せていた。ただこの山頂でもクマザサの枯れが目立った。もう緑の葉は見えず、後は朽ちるだけだった。山頂では昼食を済ませるだけでなく昼寝も楽しんで、1時間ばかりを過ごした。その間に訪れる人は無く、全く静かな山頂だった。この後は予定通り北へと歩いて行くことにしたので、まずはこれから向かう尾根の位置を山頂から確かめた。そして尾根のイメージを頭に浮かべながら歩き始めた。はっきりとした小径は無く、枯れササを払いながら適当に尾根を辿った。そのまま北へと下れば谷に下りてしまうので、途中からは北西方向を意識して下ると、点名・熊木に通じる尾根に出ることが出来た。そこにははっきりとした尾根道が付いていた。後はその尾根を北東へと歩いて行く。始めは緩やかな下りで、鞍部に着くと、そこに石仏がぽつんと置かれていた。地蔵さんの顔は優しげで、その横に「文化七年」の文字が見えた。そこ200年以上も立っていたことになる。石仏はセメントで固定されており、地元の人に大切にされているようだった。鞍部の位置で標高は750m。そこからは尾根の最高点まで90mほど登り返すことになる。登るほどに右手が開けて、袴ヶ仙を望めるようになった。その辺りもクマザサの枯れが目立った。尾根道にはプラ階段も見られるようになり、どうやら鉄塔の巡視路になっているようだった。840mピークを過ぎてほぼ平坦と言える尾根を東へと歩いて行くと、鉄塔が見えてきた。地図を見るとその辺りに三角点記号が付いていたので、先に三角点を探すことにした。探すと言っても鉄塔のそばの尾根上で四等三角点(点名・熊木)をあっさり見た。そこより鉄塔(山崎智頭線71番)へと下りて、鉄塔のそばで一休みとした。辺りは広く開けており、その位置まで東の方向から林道が来ていた。その休憩中にズボンを見ると、何と何十匹ものダニが張り付いていた。どうやらここまでの枯れササを通ったときに付かれたようだった。鹿の糞が多かったことから、鹿を介在してダニがササに繁殖したのではと思われた。暫くはダニ取りをすることになった。71番鉄塔からは林道を歩いた。その林道を少し進むと右手に支林道が分かれたので、そちらに入ると、すぐに70番鉄塔の前に出た。林道はそこまでだった。その先は尾根なりに下って行くことにした。尾根道があり、けっこう気楽な下りだった。途中で尾根が二手に分かれたとき、南へと真っ直ぐ下る方を選ぶと、植林の急斜面を下るようになった。方向として南へと向かうのが正しいので気にせず下って行くと、やがて尾根は緩んできた。少し尾根がはっきりしなくなったが、それでも南へと歩くと、左手に林道が走っていることに気付いた。その林道に出て、後は林道をずっと歩いて行くと、山から抜け出して人家が見えるようになった。地図を見ると本谷集落のようだった。その先で基幹林道に合流すると、合流点から15分ほどで駐車地点に戻ってきた。往路は100分で山頂に立てたが、下山は大回りしたことで2時間半ほど歩いていた。ちょっと想定していたよりも長くかかったが、終始静かな山が楽しめて、改めて袴ヶ仙は良い山だと思った。
(2013/5記)(2021/3改訂)
<登山日> 2013年4月13日 9:33駐車地点スタート/9:40林道に入る/9:51別の林道に入る/10:13〜16林道終点/10:33オオカミ岩/10:54〜11:00烏帽子岩/11:14〜12:10山頂/12:41峠の石仏/13:30〜56[71番]鉄塔/14:03[70番]鉄塔/14:32林道に出る/14:47基幹林道に合流/15:02エンド。
(天気) 快晴、雲はほとんど無し。少しうっすらとした空だった。朝の気温は8℃と、ややひんやりしていた。山頂は7℃。風は弱いものの、少し冷たさがあった。但し風が避けられる所では、陽射しが十分な暖かさだった。視界は空と同じく少しうっすらとしていた。午後は気温は上がって、林道を歩いているときは11℃ほどだった。
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奥山川に架かる塩川橋の手前に駐車して、そこ
から歩き始めた
宮ノ上集落の入口には登山口標識と立派な案内
板が立っていた
集落内の道を歩いて行くと、前方に袴ヶ仙が眺
められた
袴ヶ仙を大きく見る 道そばで桜が満開だった また登山口標識が現れて、林道に入った

 植林に囲まれた林
 道を歩いて行く

   途中で標識が現れ
   て左手の支林道に
   入った

落ち葉が積もっている所があった 支林道は一部でつづら道になっていた 登るほどにミツマタの木が目に付くようになった
ミツマタの黄色い花が見頃になっていた キブシの花も見られた キブシとミツマタを見ながら支林道を歩いた

 支林道の終点に着
 いた そこが登山
 口駐車場とされて
 いたが、ここに来
 るまでに数カ所で
 倒木が道を塞いで
 いた

 林道終点からは登
 山道が始まってい
 た
周囲は植林地で、そこにたくさんのミツマタを
見た
ミツマタは群落と呼べるほどあり、その中を登
った
大きな岩が現れて、その先にも登山口標識があ
った
コースには確実に標識が付いていた 暫く登ってもまだミツマタが見られた 一段と大きな岩が現れると、オオカミ岩の名があった
矢印に従って小さな尾根を登って行く 途中から巻き道を歩いた クマザサが現れたが、すっかり枯れていた
尾根に向かっているとき、前方に鋭い岩が現れ
それが烏帽子岩だった そこからは南に展望を
得た
せっかくの展望だったが薄ぼんやりとした視界
だった
後は主尾根を北へと歩いて行くだけだった 山頂が近づいてなだらかな尾根となった 前日に降ったのか、ちらほら雪が見られた

 山頂に着くと、ク
 マザサはすっかり
 枯れていた

   山頂の三等三角点
   (点名・池ノ尻)
   を見る
山頂は木が伐られて展望が良くなっていた 何と言っても西に見る那岐山が雄大だった 那岐山を大きく見る
北を見ると大倉山が近かった 大倉山をすっきりと眺める
篭山を大きく見る 穂見山を大きく見る 沖ノ山を大きく見る
東を見ると、兵庫県との県境尾根が眺められた 左の写真の右に続く風景を見る
山頂のクマザサはほぼ枯れていた パートナーは昼寝を楽しんでいる これから向かう尾根を眺めた
山頂での休憩を終えると、北へと下って行った 枯れたクマザサの中を下った 倒木も多くあって、歩き易いとは言えなかった
尾根の方向へと植林地をトラバースした 尾根に出ると、そこにははっきりとした道が付
いていた
緩やかに下って行くと、峠に着いた
峠の石仏には「文化七年」の文字が彫られていた 上り坂となっても尾根道は続いた 尾根の南面側が開けてきた

 袴ヶ仙が大きく
 眺められた

  南東にツズラ山
  の尾根を見る
前方に840mピークを見る 樹間を通して日名倉山を見る 巡視路を歩くようになった
840mピークの近くでブナの大木を見た 840mピークからは緩やかな尾根が続いた その緩やかな尾根に四等三角点(点名・熊木)を見た

 三角点より一段低
 い位置に71番鉄
 塔が建っていた

  鉄塔のそばで、暫く
  ズボンに付いたダニ
  を取ることに専念し
  た

 次の70番鉄塔へ
 は林道を歩くこと
 にした

   林道からは東の方
   向に展望があった
林道は70番鉄塔の位置で終わっていた その先は尾根を南の方向へと下った 途中からは植林の急斜面を下るようになった
尾根が緩んできたとき、ミツマタを見るように
なった
歩くうちに尾根がはっきりしなくなった 気がつくとそばに林道を見たので林道を歩くこ
とにした
後は林道をずっと歩いて宮ノ上集落を目指した 山から抜け出すと、そこは本谷集落だった 基幹林道に合流した
林道のそばでタヌキが熱心にエサをあさっていた タヌキ君はこちらに気付いて川に下りてしまった 宮ノ上集落が近づいた この日は終日好天だった