2018年の7月は第一週に大雨が続き、次の週は一変して快晴が続くようになった。どうやら例年より早く梅雨が明けたようだった。その晴れた空を見て急に大山に登りたくなった。そこで14日から始まった三連休の最終日に日帰りで大山を登ることにした。
快晴続きだけでなく高温続きでもあったので、涼しい時間帯に登ろうと、この日は未明の4時に自宅を離れた。山崎ICより中国道に入ると、佐用町から津山市にかけては朝霧が立ち込めていたが、米子道に入るとすっかり晴れて澄んだ青空が見られるようになった。溝口ICで米子道を離れると、大山へと真っ直ぐ近づいた。その大山は前方に雲一つ無い姿でくっきりと眺められた。夏山登山道に一番近い駐車場は南光河原駐車場だが、予定より早く6時過ぎに着いたのだが、既に満車になっていた。それでも最奥の未舗装部分に一台分のスペースを見たので、そこに駐車とした。前回の大山登山は2009年の4月だったので9年ぶりだった。誤算だったのは早朝の時間帯と言えども気温は25℃を越えていたことで、涼しさは全く感じられなかった。むしろ蒸し暑さを感じる中で登山開始とした。コースは単純に大山寺のそばを通る夏道コースを登るだけなので、コース状況は下の写真帳を見ていただきたくここには記さないが、やはり暑さに苦しめられる登山になってしまった。暫くは樹林帯の中の登りとあって陽射しをまともに受けることは無かったが、それでもすぐに大汗になってきた。だるくなった体を休まず進ませるも、はや三合目の辺りで小休止をとることになった。それ以後は一合目毎に休んだ。五合目辺りではや下山者とすれ違ったが、未明には山頂に立っていたのではと思われた。避難小屋が建つ六合目に着くと、そこは陽射しを避ける所が無く、休むことで返って疲れてしまった。既に気温は28℃になっていた。ただ六合目に来て漸く広く展望が現れて、三鈷峰から山頂へと延びる尾根がすっきりと眺められた。後は体を励まし励まし登った。助かったのはときおり涼しい風を受けたことだが、風は弱かった。六合目を過ぎると登山道からも展望が得られて、背後には北麓側の小さな山々が見えていた。ただ前方の稜線がなかなか近づかないのがもどかしかった。七合目でも少し長く休み八合目でもまた長く休んだので、何か休んでいる時間の方が多いようだった。九合目が近づいたときコースが二手に分かれたが、岩室コースには入らず山頂への最短コースへの進んだ。木道を歩くようになり、登山道の傾斜が緩んでいた。周囲はそう原風景となり花々を見るようになったが、それを楽しむのは下山時として、足を止めずに山頂へと向かった。前方に山頂側の避難小屋が見えてきたとき、まだ距離があると思ったが、休まず歩いて行くと長くも歩かず小屋が迫ってきた。その小屋のそばまで来ても小屋には入らず、目の前の山頂へと向かった。山頂に着いたのは9時半過ぎ。登山口から3時間近くかかっていた。ほぼ休まず登った前回と比べると、1時間ほど多くかかっていた。ほぼフラフラと言ってよい状態だったので、たまらず板敷の休憩スペースに寝転がった。横になれたのは良かったが、強い陽射しを受けるため長くは横になっていられなかった。一息つけたところで最高点となる剣ヶ峰の方向に目を向けると、意外やそちらはガスが湧いており、剣ヶ峰はガスに隠されていた。そうなると展望は諦めて、ただひたすら休むことに専念した。その間に上空にもガスが広がってきて陽射しが遮られるようになった。また周囲にガスが漂い出すこともあった。それでもガスが周囲を閉ざすまでにはならず、暫くすると青空が広がってきた。そのガスが漂ったり青空が現れたりを繰り返していた。早めの昼食をとったりして山頂で休んでいたのは1時間半ほど。避難小屋に立ち寄った後、下山に移った。下山は草原の花々を眺めながら歩いた。途中でコースが二手に分かれると、岩室の前を通る左手のコースに入った。こちらは少し大回りとなるためか、歩いている人は見かけなかった。ダイセンキャラボクが広く茂る所があり、そして石室の前を通った。主コースに合流するとまた前後に人を見るようになり、大勢の登ってくる人とすれ違った。ガス雲の広がる空に変わっていたため、ほぼ陽射しを受けずに下って行けた。下る一方の上にゆっくり歩いたこともあって、さほど休憩もとらずに下って行けた。四合目を過ぎても登って来る人はおり、二合目まで下りてきても登る人がいた。やはり大山は人気の山のようだった。上空にはもうガス雲ではなく青空だった。強い陽射しを受けながら駐車場に近づいた。
(2018/8記) |