TAJIHM の 兵庫の山めぐり <香川県の山
 
我拝師    がはいしやま 481.2m 善通寺市
(香川県)
中山    なかやま 439m
 
1/2.5万地図 : 善通寺
 
【2013年9月】 No.2 2013-78(TAJI)
 
   (その1) 善通寺市大麻町より  2013 / 9

 我拝師山を筆ノ山と共に登ったのは2013年9月の中旬、14日の土曜日だった。筆ノ山を先に登り、筆ノ山からは大坂峠へと下りてきた。そして大坂峠から始まるコースで我拝師山をピストンで登った。それで我拝師山については登り終えたつもりでいたのだが、どうも我拝師山は西側の出釈迦寺奥の院からのコースの方が良かったのではと思えてきた。そちら側からなら、ついでと言った感じで善通寺五山の一つの中山にも登れそうだった。それと14日の登山では、モヤのきつい視界だったため、展望を十分に楽しめていなかった。そこで次第に奥の院コースで再訪してみようとの気持ちが強くなってきた。
 同じ月の最後の日曜日、28日は朝から快晴だった。しかも澄んだ青空が広がっていた。その空を見てまだ登っていない讃岐の山を登るよりも、我拝師山の再訪をしようとの気持ちが強く起きてきた。そこで前回登山から僅か二週間後だったが、二度目の我拝師山に向かった次第だった。県道48号線を東から走って来ると、四国八十八ヶ所霊場第七十三番札所出釈迦寺の標識が現れたので、その標識に従って県道を離れた。住宅地を抜けて緩い坂を登ると、出釈迦寺の前に出た。辺りには有料と書かれた駐車場もあったが、無料の市営観光駐車場があったので、そこに駐車とした。時計は9時半になったばかりで、参詣にはまだ早い時間帯と思われたが、白装束の参詣客がけっこう訪れていた。その駐車地点からは我拝師山と中山の並ぶ姿が眺められた。また我拝師山の中腹には奥の院も認められた。その奥の院を目指して車道を歩き始めた。車道は始め山裾を巡る形になっていたが、途中で奥の院へ向かう車道が分かれた。やや急坂の道だった。車道の脇には燈籠が並んでおり、参詣道の雰囲気を作っていた。登る途中で名水の「柳の水」が現れて、そのそばには数台分の駐車スペースがあった。我拝師山をピストンで登るのなら、そこまで車を進めても良さそうだった。車道はまだまだ続くも、途中でロープが張られており、一般車は進めないようになっていた。また一部で車道をショートカットする歩道も付いていた。奥の院に着いたのは、出釈迦寺の駐車場を発ってから30分近くが経っていた。その奥の院の前にも駐車場があり、料金は千円になっていた。事情によっては、そこまで車を進めることが出来るようだった。奥の院が建つのは我拝師山と中山との鞍部で、その一角に登山標識があり、そのそばから中山への登山道が始まっていた。遊歩道の雰囲気は無く、ちょっとヤブっぽさがあった。けっこう急坂で、登るほどに奥の院と我拝師山の姿がすっきりと眺められるようになった。気温は28℃とこの季節では高めだったが、湿度が低いようで、蒸し暑さを感じないのは助かった。程なく登山道の傾斜が緩んでくると、もうそこが中山の山頂だった。奥の院の門前から8分だった。そこは樹木に囲まれて、展望は全く無かった。山頂の標識を見ると、西へと尾根を進めば、次の火山まで55分の距離のようだった。すぐに引き返して、奥の院の前へと戻ってきた。そして山門をくぐり、石段を登って奥の院の前に出た。その奥の院の脇に薄暗い回廊が見えたので、そこを抜けると目の前に我拝師山の岩場が迫っていた。そこが登山口と言える所で、岩場にはクサリが付けられて修験場の雰囲気を作っていた。ちょうど岩場の上から恐る恐ると言った感じで白装束の集団が下りてきていたので、それを待って岩場に取り付いた。登山として見るとごく楽に登れる岩場で、少し登ると石仏が置かれた場所に出た。その辺りまでが奥の院の範囲のようで、その先はごく普通の登山道となった。展望は悪くなく、西に中山を、北には天霧山の尾根が眺められた。登るうちに樹林帯に入り、尾根が緩んできた。そして登山口から14分で山頂だった。前回は蒸し暑さでバテバテになって着いた山頂だったが、この日は木陰の涼しさもあって、けっこう気楽な感じで山頂に立てた。そして北の方向に少し下って、山頂で唯一の展望が得られる岩場で休憩とした。前回はひどいモヤでほとんど何も見えていなかったが、この日の視界は悪くなく、讃岐平野がくっきりと見えるだけで無く、瀬戸の島々もはっきりと眺められた。その山頂からは大坂峠へと下った。前回に歩いたコースである。10分ほど下ると展望地が現れて、そこでもひと休憩した。前面に筆ノ山が対峙しており、その右手後方には飯野山が望めた。またここからも瀬戸の海が眺められ、瀬戸大橋もうっすら見えていた。もう我拝師山に思いを残すことはなく、後は大坂峠へと休まず下った。そして峠に着くと車道を北へと下った。「市民集い丘公園」を右手に見ながら下って行くと、大塚池のそばに出てきた。そこからは適当に出釈迦寺を目指したのだが、大塚池の縁を巡って集落に入ったのはどうも間違いだったようで、集落の人から我拝師山の山裾道を教えられて軌道修正することになり、ちょっと大回りをしてしまった。山裾道に出ると後は西へと歩くだけだった。周囲は果樹園で、振り返れば筆ノ山が見えており、南は我拝師山が見上げるようにして眺められた。その上空には雲が広がっており、午前の快晴とは天気が変わってきたようだった。山裾道を歩いて行くと、出釈迦寺の駐車場の間近に出て、我拝師山ハイキングは終了となった。
(2013/9記)(2021/2改訂)
<登山日> 2013年9月29日 9:34出釈迦寺前駐車場スタート/10:06奥の院山門前/10:14〜18中山/10:30奥の院/10:44〜52我拝師山/11:02〜13展望池/11:30〜33大坂峠/11:48大塚池/12:03エンド。
(天気) 朝の空は快晴で、澄んだ青空に白い雲が少し浮かんでいるだけだった。どちらの山頂も陽射しの下では28℃ほどあったが、木陰では24℃程度で、湿度が低いこともあって涼しさがあった。視界はまずまず澄んでいた。昼が近づくと南の方向から雲が広がってきて、下山を終えた頃は上空まで雲の広がる空に変わっていた。
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 善通寺市の市街地
 に入ると、我拝師
 山は独特の風貌を
 見せるようになっ
 た
 市街地を抜けて県
 道48号線に出る
 予定が、ずっと県
 道49号線を走っ
 てしまい、峠を越
 えて三豊市に入っ
 てしまった 高瀬
 町上高瀬辺りから
 我拝師山を眺めた
 遠回りをしてしま
 ったが、県道48
 号線から出釈迦寺
 に近づいた そし
 て寺の前の駐車場
 に車を止めた

   歩き始めると我拝
   師山と中山の並ぶ
   姿が眺められた

 東には筆ノ山を望
 む この日は澄ん
 視界だった

 山裾を巡る車道を
 歩いて行った

 振り返ると天霧山
 の尾根も望めた

 車道は平坦に続き
 向きは北西方向と
 なった
奥の院に向かう車道が分かれたので、そちらに
入った
道ばたの石仏が優しい光を受けていた 神木のヒノキを見上げる
車道は急坂となり、石灯籠が並んでいた 名水が近くにあり数台分の駐車スペースがあった 参詣道には「世坂」の名が付いていた
参詣道の途中からはロープが張られて、車は進
入禁止になっていた
徒歩用の道が分かれたので、そちらを登って行
くことにした
徒歩道からは展望があり、瀬戸内海まで眺めら
れた
再び車道に合流すると前方に我拝師山が望まれた 道そばで咲くのはタカサゴユリのようだった 奥の院が近づくと、また燈籠が並ぶようになった
ヤマハギの紫の花を見かけた 燈籠を前景に我拝師山を見る 奥の院が目前になって参詣者用の駐車場が現れた
奥の院の山門に着いた そこは我拝師山と中山
との鞍部だった
その鞍部の一隅に中山への登山口があった ま
ずは中山を目指す
登山道は全くの山道で、急坂だった

 少し登ると奥の院
 と我拝師山がすっ
 きりと望めた

  その左手には瀬戸
  内海も望めた
樹林に入ると、展望は無くなった 傾斜が緩んでくると、少し歩き易くなった 中山の山頂が目前になった

 中山の山頂に着い
 た そこは木立に
 囲まれており、展
 望は無かった

 尾根道は次の火上
 山へと続いていた
 が、すぐに引き返
 すことにした
戻るとき、遠く大高見峰まで望める展望場所のあることに気が付いた その大高見峰の辺りを大きく見る
大麻山もすっきりと眺められた 足下に奥の院の山門が見えてきた 山門のそばを通って奥の院へ向かった
奥の院の前に出た その境内から西を見ると、中山が見上げられた 我拝師山へは、この御行場入口を通って裏側へ
我拝師山の登山口に出ると、上から参詣者が下
りてきていた
暫くは岩場の登りだった クサリも付けられて
おり、修験の山の雰囲気があった
少し登ると、足下に奥の院が眺められた
この石仏辺りまでが奥の院の領域のようだった 少し登ると、広く展望が開けた この日は瀬戸の島もくっきりと見えていた
ごく普通の登山道を登るようになった 山頂が近づいて、樹林帯に入った 緩やかな道となって山頂に近づいた

 二週間ぶりの我拝
 師山の山頂だった

     この日は澄んだ青
    空の下に讃岐平野
    が眺められた

 右上の写真の洋上
 に瀬戸大橋を見る


     樹間を通して北西
     に 高見山を見る
我拝師山の山頂を離れて東へと向かった 始めは緩やかな道だった やや急坂となったとき、展望地が現れた

 二週間前は瀬戸の
 海は全く見えてい
 なかったのだが、
 この日はすっきり
 とした視界を楽し
 めた

 上の写真の広島を
 大きく見る


   飯野山の方向を大
   きく見る
下山を続ける 下山途中で大高見峰の尾根が眺められた 大麻山を望めることもあった
急坂下りが続いた 場所によってはロープがあった 大坂峠が近づいて、緩やかな道となった 大坂峠が見えてきた

 大坂峠に下り着い
 た

   峠からは大麻山が
   鋭い姿で眺められ
   た
峠からは車道を北へと下った 前方に見えていたのは広島の王頭山だった 右手に見えていたのは筆ノ山だった
麓が近づくと大塚池が見えてきた 右に広がるのは「市民集い丘公園」だった 「市民集い丘公園」の管理棟が見えてきた

 大塚池の遊歩道
 を歩いた

  大塚池から我拝
  師山を見上げた
大塚池からは始めは集落内の道を歩いたが、途
中で山裾道を目指した 前方に我拝師山を見る
山裾道に着いて西へと歩いた 周囲は果樹園の
ようだった
振り返ると、筆ノ山の姿が眺められた
左手は我拝師山が見上げられた 駐車地点が見えてきた 我拝師山の上空はすっかり曇り空に変わっていた