TAJIHM の 兵庫の山めぐり <高知県の山>
 
蟠蛇ヶ森    ばんだがもり 769.8m 須崎市・佐川町
(高知県)
1/2.5万地図 : 佐川
 
【2010年1月】 No.2 2010-02(TAJI&HM)
 
    須崎市多ノ郷甲より  2010 / 1

 翌1月1日は予定通り新年登山として、四万十町の五在所ノ峯に登った。風が身を切るほど冷たかったが、空は良く晴れて登山としては悪くない日だった。その五在所ノ峯を午前中に終えることが出来て、須崎市まで戻ってきたときは12時半だった。蟠蛇ヶ森は青空の下にすっきりと現れており、その蟠蛇ヶ森へと予定通り向かった。この日のスタート地点は桑田山集落を抜けた位置からと決めていたので、桑田山神社の前を通り過ぎてどんどん車を進めた。そして集落を抜けた先でミカン畑を見下ろす展望地に出た。そのそばに駐車スペースがあったので、そこに駐車とする。そこは前日に林道歩きを開始した位置のごく近くだった。さて前日に見つけられなかった登山道はどこかと辺りを見ると、前日とは違って雪が溶けていることもあり、間近から登山道が山頂方向へと始まっているのが簡単に分かった。まずは駐車地点のそばにあったベンチに座り、須崎湾を見下ろしながら軽い昼食をとった。お腹が満たされたところで、登山開始とする。駐車地点から山の方向を見上げると送電塔が建っており、歩き始めると登山道はまずそのそばを通り抜けた。適度な傾斜で道は続いていたが、少し荒れ気味でもあった。周囲が人工林になったかと思うと、その先で竹林の中を歩くようになった。枯れた竹が道を塞ぐこともあったが、その竹林も長くは続かず、次は雑木林に変わった。そして歩き始めてから20分ほどで林道に出た。その位置はもう前日の最到達地点よりも先の位置だった。やはり登山道を登るのが速いようだった。その林道を西へと歩いて行くと、左手に展望が現れてすっきりと須崎湾の風景が眺められた。山の南面を登っているだけに風は無く、気温も9℃まで上がっており、春の雰囲気を感じながら歩いて行けた。ただ日陰に入るとすっと涼しくなって車道も雪で覆われていた。林道を15分ほど歩くと、また林道を離れて北西方向に登山道を登ることになった。周囲は人工林だったり雑木林だったりと、ごく普通の山林風景だった。再び林道に出ると、後はそのまま林道歩きで山頂に近づいた。この林道は展望に恵まれており、再び南の方向を広く眺められた。林道の終点が近づくとKDDIの電波塔が現れ、そして蟠蛇森公園の案内板が現れた。その位置からだと山頂は西の方向になっており、そちらへと登山道が始まっていた。登山道はすっかり雪で白くなっており、その上にこの日に歩かれた沢山のトレースが付いていた。そのトレースを辿ってひと登りと言った感じで山頂に着いた。山頂は広く平らになっており、そこもすっかり白かった。その中央に堂々とした展望台が立っていた。その高さは優に三階建ての建物ぐらいは有りそうで、こんな立派な展望台があることに少々驚く思いだった。山頂からは南に向かって展望が開けており、特に展望台の必要は無さそうだったが、その他の方向は高い木に囲まれて、地表からは何も見えなかった。その木立よりも展望台は高そうだった。さっそく上がってみることにした。最上部まで上がると、やはり3階建て以上はありそうで、急に北風を受けるようになった。そして期待以上の360度の眺望が広がっていた。北の方向もすっきりと見渡せるようになったのは良かったが、そちらは雪雲が広がっており、石鎚山系は雲に隠されていたのは残念だった。展望をひと通り楽しんだところで、地表に下りた。そこにはベンチがあり、太平洋を見ながら休憩できるようになっていた。展望台の上と違って風は無く、明るい陽を浴びながら南の風景を楽しんだ。須崎市街と須崎湾が林道の位置よりも一段上から眺めることになり、ここは絶好の休憩場所だった。そうやってのんびりと過ごしていたが、その辺りには三角点が見えなかった。そこで西の方向に登山道が続くのを見て少しそちらに歩くと、あっさりと三角点が現れた。三角点を確認すると、再び山頂のベンチへと戻った。この日は五在所ノ峯を登ることが目的で、蟠蛇ヶ森は付け足しの思いで登ったのだが、結果としては五在所ノ峯よりも蟠蛇ヶ森の方がずっと印象は良かった。五在所ノ峯も特に悪くは無いのだが、ちょっと小粒感があった。それに対して蟠蛇ヶ森は大ぶりな山だけに山頂は伸びやかさがあり、そして素晴らしい展望にも恵まれて晴れ晴れとした気持ちになれたことで一段と好印象だった。15時が近くなったとき、山頂を離れることにした。雪上にトレースは多くあったが、午後に入ってからの登山とあって、登る途中で一組のハイカーとすれ違った以降は誰と会うことも無く、終始パートナーと二人っきりでいたって静かだった。下山も同じルートを辿ったのだが、やはり人と出会うことは無く、静かなままハイキング終了となった。この蟠蛇ヶ森の下山後にうれしかったのは桑田山集落のそばに桑田山温泉があり、元旦でも営業していたことだった。そこで冷えた体を十分に温めた後、帰路についた。高知道の須崎東ICは間近にあり、すぐに高速クルージングに入った。元旦の高速道は空いており、途中の南国SAで夕食をとっても、20時半には姫路の自宅に戻り着くことが出来た。
(2010/3記)(2021/10改訂)
<登山日> 2010年1月1日 13:15スタート/13:25荒れた竹林/13:34林道に出る/13:49林道から登山道に入る/14:04再び林道に出る/14:13公園入口/14:17〜45山頂/14:51林道から登山道に入る/15:01林道に出る/15:10林道から再び登山道に入る/15:18竹林を抜けて電柱を見る/15:23エンド。
(天気) 午前よりも少し雲は増えていたが、良く晴れていると言えそうだった。気温は木陰で4℃、日なたでは10℃近い感じだった。雪は山頂に着くまではうっすら見る程度だったが、山頂では10センチ近くあった。登山道は南面に付いていたため風はほとんど受けなかったが、山頂では冷たさのある北風を受けた。視界はまずまず良かった。但し北の山並みは雪雲に閉ざされていた。
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ここは前日に林道歩きをスタートした地点だが、そば
の鉄塔に向かって登山道が始まっていた
登山を始める前に、駐車地点のそばに置かれていたベ
ンチに座って、須崎湾を眺めながら昼食とした
陽当たりの良い登山道を登り始める 少し荒れた風だ
った
人工林の中を登る 途中に荒れた竹林があったが長くは続かなかった 日陰には前日の雪が残っていた
        
一度、林道に出た 林道は展望が良く、須崎湾と太平洋が眺められた 南西方向を見る 低山が重畳としていた
   
林道が日陰に入ると、まだまだ雪が残っていた 林道を15分ほど歩くと、また登山道に入った 登山道は人工林の中を続く
    
また林道に出た 林道歩きとなって、また好展望が現れた 山頂近くには電波塔群があるが、その一つに出会う
    
山頂は蟠蛇森公園になっており案内標識が現れた 山頂への道はすっかり白くなっていた 山頂に着くと、展望台が圧倒的な高さで建っていた
    

 展望台に上がって
 南の風景を見る
     
上の写真の中央部、須崎市街と須崎湾を大きく見る 南東方向の海を見ると、かすかに室戸岬が眺められた
     
展望台より東の方向を見る 隣りのピークには電波塔が並ぶ 虚空蔵山の左奥には高知市街が望めた
   
北西は雪雲に覆われており遠くの山は隠れていた パートナーは先に下りて、ベンチで休んでいる 展望台を下りて、改めて展望台を見上げた
    
登山道を少し西に歩くと三角点があった 下山は登ってきたコースを引き返すのみ 駐車地点に戻ってくると上空には雲が広がっていた