二度目の前嵩登山は初登山から8年後となる2019年1月の第2回石垣島山行の三日目だった。但しこの日は屋良部岳、ぶざま岳、バンナ岳と三つの山を登る予定をしており、当初前嵩を登る予定はしていなかった。時間が余れば登ってもよいかぐらいで考えていた。この日は朝こそ快晴だったが、屋良部岳、ぶざま岳と二つの登山を終えると、雲の多い空に変わっていた。それでもまだ晴れとは呼べる空だった。そのこともあったが、時間はまだ13時半だった。ぶざま岳登山口から前嵩登山口までは2kmもないこともあって、急きょ前嵩を登ることにした。前回登山では登山口を見つけるのに苦労したが、二回目とあってあっさり登山口に通じる車道に入った。但し車道はその先にあったグリーンパークが無くなったことにより廃道になっており、すっかり草ヤブ道になっていた。そこで車を先へと進めず、県道にごく近い位置にあった一台分の駐車スペースに止めることにした。そこからの登山の様子は下の写真帳をご覧いただきたい。二度目とあって気持ちに余裕があり、登山道周囲に広がる亜熱帯の樹林を眺めながら登った。山頂方向と電波塔方向とに道が分かれると、先に山頂を目指した。このときコースを外すことがあり少しヤブコギをすることになった。それも尾根を辿るうちに正規コースに出会い、後はリュウキュウチクのまっただ中を歩いて山頂に出た。山頂に着いたときはほぼ曇り空に変わっていたため川平湾は薄暗かった。ただ底地ビーチは陽射しを受けて明るかった。その底地ビーチも休むうちに陰ってきたので、山頂を離れて電波塔が建つピークへと移動した。そして下山に移ろうとしたとき、急に青空が広がってきた。そうなると山頂に立ちたくなり再び山頂へと向かった。この日二度目となるとスムースにコースを辿って山頂に立った。そして明るくなった川平湾の風景を眺めた。それに満足すると、この日最後の山としてバンナ岳に向かうべく、登山道をすたすたと戻った。
(2019/4記) |