TAJIHM の 兵庫の山めぐり <沖縄県の山 
 
多野    たのだけ 385.1m 名護市(沖縄県)
1/2.5万地図 : 仲尾次
 
【2018年6月】 No.1 2018-88(TAJI&HM)
 
    名護市宇茂佐より  2018 / 6

 沖縄本島の中北部、名護岳の北に位置する多野岳は名護岳よりも標高はあるのだが、緩やかな地形を利用してか山頂には幾つも電波塔が建っており、そこまで車で行くことが出来るので、いわゆる登山対象の山とは言えなかった。そんな多野岳だったが、山頂には二等三角点(点名・多野岳)が設置されているので、それを見ようと向かったのは2018年6月の第二土曜日のことだった。
 暑い季節の沖縄も体験しようと出かけて、この日の午前は名護市街に近い名護岳登山を楽しんだ。梅雨の季節に登ったとあって上空は薄黒い雲が広がっていたが、青空も少し覗いていた。その空の下、名護岳山頂から多野岳が間近に見えており、午後の時間は多野岳で三角点深訪でもするかと思い付いた次第だった。名護岳登山を終えると、その足で多野岳へと向かった。国道58号線に出て北へと向かっていると、上空はすっかり曇天になってしまった。しかも黒い雲だった。仲尾次交差点で多野岳の標識が現れると、それに従って右手の車道に入った。集落を抜けると林道の様相となって上り坂に入った。標高差にして370mを登るとあって上り坂が長々と続いたが、その途中より雨が降り出した。しかも強い降り方だった。どうなることかと思ったが、一時的なことだったようで、山頂が近づいて止むことになり一安心だった。山頂へは少し離れた所から歩こうと、一番大きな電波塔のそばに車を止めた。そこより車道に出て山頂へと歩き始めた。すると途中でロープが張られて車は進入禁止になっていた。その理由はすぐに分かった。山頂が間近になると駐車場が現れ大きな建物(レクレーションホール)も現れたが、そこは廃墟になっていた。どうやらその関係もあってのロープかと思われた。レクレーションホールのそばを通るとその先が数メートル高くなっており、階段が付いていた。その階段を登った所が多野岳の最高地点で、二等三角点を見た。その三角点は哀れにも四分の一ほどが削られていた。一帯は裸地になっていたこともあってまずまず展望があり、梅雨空の下、西の方向に本部半島の山並みを、南には先ほど立っていた名護岳が眺められた。三角点探しが目的だったこともあり、展望を楽しむとすぐに車道へと引き返した。なお山頂近くに立っていた標識からプールもあったようだった。山頂の施設はひょっとするとバブル期の名残ではと思いながら駐車地点へと戻って行った。
 この多野岳山頂の施設について帰宅後に調べてみると、何とホテルも建っていたようだった。数年前に取り壊されたようだったが、2万5千分ノ一の地図をよく見ると、三角点の北側に大きな建物の記号があり、それがホテルを示していると思われた。それを知っていたなら山頂に立ったとき、別の観点で周囲を眺めたのにと思った。
(2018/6記)
<登山日> 2018年6月9日 14:23一番大きな電波塔のそばよりスタート/14:36〜50山頂/14:57エンド。
(天気) 歩き出す前に強い雨があった。その直後とあって薄黒い雲が広がる空だった。気温は29℃で、湿っぽい風がやや強く吹いていた。視界はうっすらとしていた。
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山頂手前の一番大きな電波塔のそばに車を止めた 車道に出て山頂方向となる南東へと歩いた 振り返って、駐車地点の電波塔を見上げた
道幅が広くなって山頂方向が眺められた 左手はソーラーパネルが場所を占めて
いた
車道が上り坂になった所にロープが張られて、通行止めになっていた 右手の施設は廃墟
だった
上り坂に入ると、背後に古宇利島が見えてきた 道そばでこのノボタンが良く咲いていた 山頂が近づくと、ごく緩やかな地形となった
(←)
右手に現れたのは
レクレーションホ
ールだったが、そ
れも廃墟だった

 (→)
  車道を直進すると
  左手に駐車場跡が
  現れた

更に直進すると
草原の風景とな
り、どこが山頂
やらはっきりし
なかった

後で調べるとそ
の辺りにホテル
が建っていたと
思われた

車道の終点まで歩
いて引き返すこと
にした
少し戻ってレクレーションホールのそばの道を歩いた 左手が少し高くなっていた そこに向かって階段が付いていた

(←)
高台に上がると、
そこが山頂だった


 (→)
  二等三角点(点名
  ・多野岳)は大き
  く削られていた
遮るものが無いだけに、そこは展望地でもあった 良く見ると、車道の終点位置が足下に見えていた
上の写真に写る久志岳を少し大きく見る 上の写真に写る恩納岳を大きく見る 名護岳を大きく見る

本部半島は先ほ
どよりはっきり
見えてきた

山頂を離れて歩い
てきた道を戻った
斜面を下って行く 前方に古宇利島を見る ロープが張られた位置まで戻ってきた 駐車地点のそばに戻ってきた
帰宅後に多野岳山頂
の変貌を調べてみた

左の写真は2009
年1月の名護岳山頂
から見た多野岳で、
右は2018年6月
の同じく名護岳山頂
からのもので、ホテ
ルの消えているのが
分かった