フエンチヂ岳は山頂まで車道が通じており、単に電波塔が建っているだけと言う無粋な山頂だが、その無粋さが分かっていながら再度山頂に立とうと向かったのは、2017年12月8日、与那覇岳登山をした日だった。その与那覇岳登山は午前で終えて、午後は今少し北に位置する照首山を登った。照首山は県道2号線のそばにあるとあってごく簡単に終わり、駐車地点に戻ってきたときはまだ14時前だった。ただもう一山登るとなると、ちょっと厳しい時間だった。そのとき照首山の地図を改めて眺めると、目に入ったのがフエンチヂ岳で、直線距離で2kmと離れていなかった。実際は林道を走って大回りしなければならんばかったが、それでも5分も走れば着けそうだった。このような次第でこの日3番目の山としてフエンチヂ岳に向かった。
県道2号線を西へと走ると、すぐに大国林道が現れた。その大国林道に入ると前方に電波塔のピークが見えてきたが、それがフエンチヂ岳だった。林道を今少し走るとフエンチヂ岳山頂へと向える管理道路が現れたので、前回と同じく管理道路の起点に車を止めて、そこから山頂へと歩き始めた。車道歩きなので山深さは感じられなかったが、周囲にはヒカゲヘゴも見られて亜熱帯気候の山であることを実感出来た。8分も歩けばもう山頂だった。相変わらずニ基の電波塔が建っているだけの山頂で、樹木の生長もあってか展望も以前より悪くなっていた。またもや単に訪れただけの感慨しか持てなかったが、フエンチヂ岳と言う一風変わった名の山に二度立ったとの思いを持って管理道路を引き返した。
(2018/1記) |