石垣島の最高峰であるだけでなく、沖縄県の最高峰でもある於茂登岳に初めて登ったのは2011年1月のこと。ずっと曇り空の下だった。リュウキュウチクが広がる山頂は薄暗く、物寂しげな風景だった。せっかく石垣島まで来たのだから明るい山頂に立ちたいと思ったものだった。その於茂登岳を8年後の2019年1月に再訪した。その二度目の石垣島山行に当たっては晴れの日に登ろうと2019年に入るとずっと八重山地方の天気に注目していて、1月23日から数日好天が続くと分かると、それに合わせて一気に計画を立てた。そして石垣島二日目となる24日に目指したのが於茂登岳だった。
この日の天気予報は晴れだったが、朝の空は雲が多かった。そこで宿を出るのを少し遅らせたため、登山口に通じる林道入口に着いたときは9時15分になっていた。前回は災害があって林道を入口から歩き始めたが、この日も林道歩きで足を慣らそうと登山口まで車を進めず林道入口から歩き始めることにした。コースはガイドブックに紹介されている一般コースであり二度目の登山でもあるので、コースの様子については下の写真帳をご覧いただきたい。前回登山ではコンクリート舗装の部分や階段部分が多いことから登り味は今一つかと思ったのだが、二度目となると気持ちとして余裕が出来たためか、豊満な於茂登岳の登り味を楽しみながら登った。樹林の美しさも改めて味わった。そして天気は登るうちに晴れ間が広がり、中腹辺りから快晴となってきた。これでずっと晴れた於茂登岳を味わえると思っていたところ、その晴れ間は山頂に立ったときまでだった。山頂に立って休憩を始めた直後より一気に薄黒い雲が広がり出して、すぐに薄暗い山頂に変わってしまった。それでも西の空に青空が見えたので、晴れとなるのを待つことにした。その晴れに変わるまでが意外と長く、結果として40分ほど待って漸く上空に青空が広がってきた。そして念願の晴れた於茂登岳山頂を味わえることになった。下山は往路コースをすんなり戻ったが、途中で滝への小径が分かれたとき、滝へと寄り道した。無名の滝ながら姿は悪くなく、立ち寄った甲斐があったと思えた。
(2019/3記) |