2015年5月のゴールデンウィークは、第二回目の釜山ハイキングに出かけた。一日目、二日目は天気に恵まれたものの、三日目の5月3日は終日雨だった。その天気にもかかわらず天馬山を麓から歩いて登ったところ、山上はすっかりガスに包まれており、展望に関しては全く楽しめなかった。翌4日はハイキングの最終日で、午後の便で帰国予定だった。前日の雨はすっかり止んでおり、朝から青空の広がる空に変わっていた。その空の下でくっきりとした姿を見せる天馬山を見て、改めて登りたくなった。但しホテルは12時にチェックアウトの予定だったので、それまでにハイキングを終える必要があった。朝食を済ませてホテルを出たのは8時。タクシーで出来るだけ近づくことにした。チャガルチの大通りに出てタクシーをつかまえると、行き先の天馬山(チョンマサン)を告げた。タクシーはすぐに了解し、連れて行ってくれた先は甘川文化村の入口だった。天馬山の東面側のどこかに着くと思っていたのに、西面側だったのは意外だった。但しそこは前日に天馬山ハイキングを終えた所でもあるので、やはり天馬山の登山口と言える所だった。タクシーの運転手は天馬山ハイキングのスタート地点をよく知っていたようだった。タクシー料金は3400ウォンだったので、けっこう割安で来られたようだった。そこからのハイキングの様子は、下の写真帳をご覧いただきたい。前日に歩いたコースを逆に辿るだけなので気楽だった。始めに林道を歩いて行くが、林道の周囲の木々は雨に洗われて、新緑がいっそう輝いていた。登るうちに展望台が現れて、そこに立つと釜山の港風景が一望だった。それを眺めていると、改めて来て良かったと思えた。その先で山頂への道に入った。数分で山頂に着くとそこでも展望に出会ったが、その風景が良かった。北西方向が開けており、足下に広がっていたのは甘川文化村で、カラフルな家並みが鮮やかに眺められた。その山頂で気が付いたのは、その先にも同じほどの高さのピークがあることで、そこにモニュメントが建っているのが眺められた。前日はガスのために全く気付かなかったことになる。そこでそちらにも立ち寄ることにした。数分で着くと、建っていたのは「石城烽燧台」で、のろしを上げていた所のようだった。そこは一段と展望の良い所で、釜山港の風景だけでなく、甘川港側も見渡せた。これで天馬山には十分な思いになれたが、ついでに彫刻公園に立ち寄って、前日と同様に散策を楽しむことにした。その彫刻公園への道が山頂からあったのだが、そのときは気付かず、登ってきた道を引き返して林道歩きで彫刻公園に着いた。前日と違って何台もの車が止まっており、大勢の人が広場で憩っていた。そしてそこに着いて、山頂への道がそこからもあることに気付いた。彫刻公園では前日とは逆回りで遊歩道散策を楽しんでいると、丘の一角にも展望台のあることが分かった。そこからも改めて釜山港の風景を楽しんだ。そして彫刻公園を離れると、チャガルチ市場を目指して帰路についた。始めに東斜面側の林道を歩き、海光寺の近くから歩道に入った。住宅地へと入り、住宅地の階段を下ったり車道を横切ったりを繰り返して麓へと下りて行った。前日に歩いているだけに何の問題も無くチャガルチへ戻って行けた。前日に続いての天馬山だったが快晴の天馬山に登ることが出来て、すっかり胸のモヤモヤは無くなっていた。
(2015/10記)(2020/10改訂) |